キャリアパワー

作文

ちょう戦と成長

賢明学院小学校5年 澤田 宗孝さん

ぼくが思う「働く」とは、単に、賃金を得ることだけではなく、自分の持つ力をはっきし、可能性を広げていくことだと考えます。

過日、ぼくは、「サイニングストア」と呼ばれるコンビニエンスストアについての記事が書かれた新聞を読みました。大手のコンビニエンスストアで、障害のある店員さん達だけで運営する店ぽが、開業されたということでした。聴覚などに障害がある店員さん達が、手話や指さしなどで、接客の対応をするので、「サイニングストア」と呼ばれています。そして、その店ぽで働いている店員さんは、仕事について、「デスクワークより体力的な負担はあるが、自分にできるはん囲が広がっている」と、記事の最後の一文に、気持ちが書かれていました。

ぼくは、この記事を読み、とても印象に残り、働くことの意味について、深く考えるきっかけになりました。ぼくは、どんな業種の仕事でも、その仕事をこなしてゆき、その成果として、お給料を手にすることが、働くということの大きな意味だと思っていました。しかし、新聞の記事のように、障害があっても無くても、自分の能力をはっきし、それ以上の力を付けれるように、努力をしていくことも働くことの意味の一つだと考えるようになりました。

ぼく自身は、今、生活の中で大事な役割のある仕事をしています。五年生の今学期、学級委員に選ばれ、学級委員の仕事を、毎日しています。学級委員の仕事以外にも、四年生から六年生まで、いろいろな学年の人達で構成された委員会の仕事もしています。またその他に、家では、お風呂そうじの仕事もします。学校での仕事は、みんなが気持ちよく楽しく過ごせるように、そして、家では、早朝から夜おそくまで働く父に、お風呂に入って、ほっとしてほしいという気持ちで行っています。ぼくは、人のために役立ちたい、喜んでもらいたいという思いがあります。しかし、強い思いがあってもうまくいかないこともあります。ぼくは、うまくいかなかったことをふり返り、前に進むことができるように考えることが、自分を成長させることだと、サイニングストアの記事を目にし気付きました。そして、これは、働くことに対して、とても大切なことだと感じます。

しょう来、社会に出て労働することは、責任感を持ってしなければなりません。そのためにも、今の生活の中での、ぼくの重要な仕事を精いっぱいすることは、社会で働くための練習になると思うので、がんばろうと心に決めています。

そして、周囲の人達だけではなく、もっと視野を広げ、大きな社会のためにも、役に立てるような働き方を常に考え、自分自身を成長させたいです。

講 評

ある新聞記事をきっかけとして、働くことの意味が深く考えられていて、また同時に、将来働くために今すべきことがしっかりと見定められてもいて、とても頼もしく思えました。人生そのものも、「ちょう戦と成長」の連続かもしれませんね。