公労使と障害者団体の代表らで構成する厚生労働省の第12回「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」は昨年末、報告書の取りまとめに向けた実質的な最終議論を展開しました。障害者雇用率制度(法定雇用率)における障害者の範囲や「障害者雇用ビジネス」(代行ビジネス)のあり方などが課題となるなか、「雇用の質」という長年の懸案と向き合い、約1年間にわたって現場の運用実態を分析しながら見直しの方向性を探ってきました。今年の会合で報告書を取りまとめ、それを基に議論の舞台は労働政策審議会障害者雇用分科会へと移り、法改正に向けた具体的な検討を進めます。
同研究会は、障害者の雇用者数は堅調に増加している一方で「雇用の質」向上に対してどのような方策が求められるか。加えて、法定雇用率については(1)手帳を所持していない難病患者や、精神・発達障害者の位置づけ(2)就労継続支援A型事業所やその利用者の位置づけ(3)精神障害者において雇用率制度における「重度」区分を設けることの是非(4)障害者雇用納付金の納付義務の適用範囲を常用労働者数が100人以下の事業主へ拡大することの是非(5)法定雇用率の達成だけを目的とした利用が指摘されている「障害者雇用ビジネス」のあり方――をテーマに約1年間をかけて丁寧に議論を重ねてきました。
この日、事務局の厚労省が提出した「これまでの議論の整理」では、「雇用の質」について「障害者雇用の『質』に関するガイドライン創設」「事業主の認定制度の拡大・認定インセンティブ」などが記されたほか、「障害者雇用ビジネス」に対しては「障害者雇用状況報告(毎年6月1日時点)の際に利用状況などを記載」「事業者向けにガイドラインを設定」などが課題打開の方策として盛り込まれました。加えて、手帳を所持していない難病患者は算定に含める方向で、精神・発達障害者は現状維持で整備していくことの妥当性を明記。「これまでの議論の整理」に対して、委員全員が最終となる意見を述べ、厚労省が次回までに意見を反映させた報告書案を提示することで合意しました。
■これまでの議論の整理
https://www.mhlw.go.jp/content/11704000/001620238.pdf
提供:アドバンスニュース
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