CATEGORY

2025年問題と人材不足について|背景と対応策を徹底解説

<目次>
導入文
2025年問題による人材不足の背景
超高齢化社会の到来
人口ピラミッドの変化・労働人口の減少
2025年問題の人材不足で講じるべき対応策
1.高齢者・女性・外国人の積極雇用
2.DX推進による業務効率化
3.事業承継支援の活用・検討
4.賃金のベースアップ
5.副業の許可・制度化
Q.人材確保に役立つ情報はどこで入手できますか?
Q.2025年問題の影響は企業規模で違いますか?

導入文

2025年問題において、人材不足が懸念されています。
日本では少子高齢化が進み、人口減少に歯止めがかからない状況です。

そこで、今回の記事では、2025年問題と人材不足について解説します。加えて、問題の対応策と、よくある質問についても触れています。
2025年を契機に起こる社会問題に対応するために、ぜひ本記事を参考にしてください。

2025年問題による人材不足の背景

2025年問題とは、超高齢社会の訪れで生じるさまざまな影響を指す社会問題です。
「令和4年版高齢社会白書」によると、2025年には75歳以上の高齢者人口が2,180万人に達すると試算されています。
以下で、詳しく説明していきます。

参照:内閣府「令和4年版高齢社会白書」

超高齢化社会の到来

2025年には、日本国民の3人に1人が、65歳以上となる超高齢化社会を迎えます。さらに、全体の人口が減少する中、労働人口も50%を割り込む見込みです。
アメリカやインドの成長とは逆に、労働人口・人材の不足は深刻な状況です。

労働人口の減少は、長期的に日本企業の成長を鈍化させます。
そのため、労働人口減少を織り込みつつ、生産性の向上・効率化が必要となっています。

参照:厚生労働省|日本の人口ピラミッドの変化

人口ピラミッドの変化・労働人口の減少

日本の人口は、減少していく傾向です。
総務省が実施した国勢調査によると、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は、1995年をピークに年々減少し続けています。
人材不足は、製造現場だけでなく、人事・経理などバックオフィスにも影響を与えます。これからは、企業を支える体制を抜本的に見直さなければなりません。

参照:国勢調査(年齢別人口推計の推移/第2-1-9図)|総務省

2025年問題の人材不足で講じるべき対応策

2025年問題によって、企業には事業承継問題や業績悪化などの影響があります。以下では、企業がとるべき対応策を紹介します。

1.高齢者・女性・外国人の積極雇用
2.DX推進による業務効率化
3.事業承継支援の活用・検討
4.賃金のベースアップ
5.副業の許可・制度化

自社の企業風土に合うものから取り入れて、2025年問題に対応していきましょう。

1.高齢者・女性・外国人の積極雇用

企業では、フルタイム雇用に拘らずに、多様な人材を受け入れる必要があります。そこで、高齢者や、女性、外国人などさまざまな雇用形態の試みを提案します。

多様な人材の組み合わせで、知識や経験、価値観にバリエーションがつき、新しいイノベーションの創出が期待できます。
多様な視点で物事を考えられる組織として、生産性の向上へつなげましょう。

2.DX推進による業務効率化

人材不足に対応するには、DXと企業間のData to Dataの取引を推進する必要があります。最新技術を積極的に取り入れ、業務の自動化や省力化を推進しましょう。
業務に関わる人員や労働時間の削減、生産性の向上にもつながります。

DXの推進は、長期的な人材不足対策に効果が見込めます。
また、組織のスリム化、意思決定の迅速化や新たな事業への注力と多くのメリットが期待できます。

3.事業承継支援の活用・検討

2025年問題として、中小企業の後継者不足問題があります。
統計によると、従来の「子や親族への承継」が30%を割り込んでいる現実があります。代わって、親族外承継やM&Aによる事業承継の割合が年々増加の傾向です。

中小企業庁のレポートによると、2025年までに日本企業の経営者の1/3相当が後継者不足の問題を抱えています。

解決策として、相続税や贈与税で優遇が受けられる「事業承継税制」の活用が考えられます。さらに、Ⅿ&Aの支援制度なども積極的に活用するとよいでしょう。

参照:中小企業庁|中小企業・小規模事業者におけるM&Aの現状と課題

参照:令和4年3月改定:中小企業庁 事業承継ガイドライン(第3版)

4.賃金のベースアップ

2023年、多くの大企業では賃金をベースアップしています。
社員のモチベーション向上や、待遇改善、離職防止などの目的のため、賃金アップは軽視できない状況です。

また、ベースアップと並行して、従業員の待遇改善もおすすめします。
先に紹介したようにダイバーシティ化が進むに伴い、時短勤務やテレワークなどを検討する必要があります。
社員にとって魅力・働きがいのある給与・待遇を構築しましょう。

5.副業の許可・制度化

副業・兼業の承認により、多くのメリットを創出できます。
副業を通じて、新たな知見・人脈など、企業人としての幅やスキルが獲得できます。外部からさまざまな技術や、ビジネスチャンスを受けることもできるでしょう。

未だに副業・兼業を認めない企業は多くありますが、2025年以降を見据えて制度化しておく必要があります。

参照:厚生労働省|副業・兼業の促進に関するガイドライン

Q1.人材確保に役立つ情報はどこで入手できますか?

政府や、市町村のウェブサイトでは、 事業継承や人材確保に向けた支援策を実施しています。商工会議所やシンクタンクは、業界ごとの課題や、人材確保に役立つ事例を紹介しており、参考にするとよいでしょう。
また、コンサルティング会社に相談すると、専門的なアドバイスをしてくれます。短中期的に効果の出る戦略を立てるために、ぜひ積極的に活用してください。

Q2.2025年問題の影響は企業規模で違いますか?

企業規模によって、影響の度合いは違います。

大企業の場合は、資金力や知名度があるため、人材確保は比較的有利です。
一方、中小企業の場合、人材確保のために人員・コストに制約が受けやすい現実があります。中小企業の人材確保においては、より踏み込んだ対策が求められるといえるでしょう。

この記事は役に立ちましたか?

もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。