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23年は1.0ポイントの大幅入職超過 3年連続で上昇、厚労省雇用動向調査

厚生労働省が8月27日発表した2023年雇用動向調査によると、年間の入職者数は850万1200人、離職者は798万1000人となり、入職者が離職者を約52万人上回りました。年初の常用労働者数に対する割合は入職率が16.4%(前年比1.2ポイント増)、離職率が15.4%(同0.4ポイント増)といずれも増えています。入職超過率は1.0ポイントと前年の同0.2ポイントを大きく上回り、コロナ前の19年の1.1ポイントに迫る水準となっています。

20年は新型コロナの感染拡大で入職者が激減し、離職率が入職率を0.3ポイント上回る離職超過となりましたが、コロナ収束と人手不足を反映して21年から3年連続で入職超過となり、超過率も拡大しています。

就業形態別では、正社員が中心の一般労働者は入職率12.1%(同0.3ポイント増)、離職率12.1%(同0.2ポイント増)と同水準。パートタイム労働者は入職率27.5%(同3.3ポイント増)、離職率23.8%(同0.7ポイント増)で、3.7ポイントの入職超過。前年の1.1ポイントを大きく上回り、賃金などの好条件を求めて活発な人材移動があったことをうかがわせます。

産業別では、「生活関連サービス・娯楽業」が入職率32.8%、離職率28.1%でいずれも最も高く、次いで「宿泊・飲食サービス業」が入職率32.6%、離職率26.6%。両産業ともコロナ後の回復が遅れ、人手確保に追われる前年からの傾向が持続しています。

転職入職者の賃金については、前職より「上がった」が37.2%、「下がった」が32.4%で、両者に4.8ポイントの開きがありました。1.0ポイントからさらに拡大し、2年連続の賃金アップ。春闘の賃上げや最低賃金の引き上げなどの効果が現出したとみられます。

調査は年2回、5人以上の常用労働者のいる1万5010事業所を対象に実施。上半期(1~6月)は9198事業所、下半期(7~12月)は8643事業所から有効回答を得ています。

提供:アドバンスニュース

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